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国連の場で「強制不妊訴訟」の体験を証言
2025年6月9日
昨年、『「いのち」の尊厳を考える・優生政策の過去と現在そして明日』講演会で、「強制不妊訴訟と最高裁判断」を講演していただいた関哉弁護士(田無の会顧問弁護士・優生保護法東京弁護団長)と北三郎さん(強制不妊訴訟東京原告)は、2025年6月10日ニューヨークの国連で開かれる国連障害者権利条約国会議のサイドイベントでその体験を証言します。
昨年の講演では、人権意識が十分に芽吹いていない戦後の昭和23年(1940年)に優生保護法が全会一致で成立したこと。すべての国民には共有の人権があると誰でもが知っている平成8年(1996年)母体保護法に改定されるまで、強制不妊手術がゆるされてきたこと。そしてこれは、憲法違反であると最高裁が認め、国や社会にその責任があると学びました。
また、北さんの当時の被害体験と訴訟当事者としての訴訟に向かうお話は、引き込まれる内容でした。詳しい講演内容は、「講演録①強制不妊訴訟と最高裁判断(関哉先生)」を参照してください。田無の会のホームページ内ライブラリーの中にあります。
また、第二部の市野川東大大学院教授の講演では、海外では後見人が不妊手術を行うことを認めている国や先住民に対し不妊処置を行っている国など、世界の現実のお話もありました。ですから、「強制不妊」という人権侵害に対しての現状と訴訟の経過について、国連で世界に向けて発信することにはとっても意味があると理解できました。
写真は、北さんと「たんぽぽ」の玄関に飾られている北さんの作品です。北さんは、収容された仙台の修養学園時代に覚えた色紙で花を作る技術を生かし、今でも作品作りを続けています。9月ごろに作品展を開く予定で、それまでお預かりしている作品は「たんぽぽ」の玄関で展示しています。
