社員インタビュー

支援員 前編

職員対談
〜障害者施設で働くこと〜


司会:皆さん、お忙しいなか座談会にお集まり頂きましてありがとうございます。入職のきっかけや仕事のやりがい、施設の魅力など、お伺いします。本日の司会は、厨房職員の私遠藤が務めます。よろしくお願いします。

一同:よろしくお願いします。

遠藤(司会)

「たんぽぽ」に入職した経緯は?

司会:それでは早速ですが、お一人ずつ「たんぽぽ」に入職した経緯を教えて頂けますか?

神田副主任(4年目)

神田:前職は楽器屋の店員をしていたんですね。ただ、通勤に1時間かかったり、勤務が長時間に及んだり、休みが少なくて。なので、転職をしようと考えていたんです。家から近くて、休みがきっちりあって、残業があまりなくて…あと、時給が高いところはないかなぁって。業界や仕事内容は特にこだわりはなかったんですけど。

司会:今は「たんぽぽ」までの通勤時間はどれくらいですか?

神田:今は自転車で10分くらいですね…

司会:なるほど。ちなみに、どうやって「たんぽぽ」を見つけたんですか?

神田:派遣会社を通してですね。

司会:派遣社員から正職員に、そして、副主任に昇進されて……

神田:なりました。なってしまいました。

一同:(笑)

司会:未経験で入職されていると思いますが、不安はなかったですか?

神田:未経験でも大丈夫、と書いてありましたし、不安とかはなかったですね

司会:ありがとうございます。では、次は、古庄さん、お願いできますか?

古庄(2年目)

古庄:はい。私は前職が営業だったんですが、もう嫌で嫌で。転職を考えていて、転職エージェントに登録していたんですね。そこで「たんぽぽ」を勧められました。母が仕事で介護をやっていて「私の子なんだから、あんたにもできんじゃないの?」と言われて。福祉業界に興味もありましたし、面接して頂いて、入職しましたね。

司会:たんぽぽに入職した決め手は何でしたか?

古庄:高齢者介護に比べて障害者支援のほうが給料が高いと、転職エージェントから聞いていたんです。面接のときに施設の様子も少し見せて頂いて、楽しそうだな、やってみようと思いました。飛び込んだ感じです。

司会:見学してみて、どこらへんが楽しそうでした?

古庄:初めて利用者さんがいるフロアに立った時に、利用者さんのAさんに抱き着かれたんですよ。ぎゅってされて(笑)

一同:(笑)

古庄:びっくりしましたけど、面白いなぁって思って。

司会:それは驚きますね(笑)何が入職の決め手になるか、わからないものですね。では、次、上野さんお願いします。

上野(2年目)

上野:知り合いのそのまた知り合いが、求職者の相談に乗ったり、施設の紹介をしていた方で。その方に紹介されたグループホームの面接を終えた頃に、「たんぽぽ」も紹介されたんです。そして「たんぽぽ」の見学をした日、利用者さんたちが創作活動をしている様子が、玄関から見えたんですよね。その中に利用者のFさんがいて、ここだ!って思って。

司会:Fさんを見つけて、なぜ「ここだ!」と思われたんですか?

上野:はい。私は高齢者介護の経験もあり、障害者支援と介護が絡んだ仕事をしたいと考えていたんです。小柄で可愛らしいFさん(当時84歳の最高齢利用者)を見て、ここだと思って。その後、すぐに面接をお願いして、グループホームは辞退して、「たんぽぽ」に入職を決めました。

司会:自分のやりたいことが出来ると思って、入職を決められたんですね。なるほど。では、最後、福富さんお願いします。

福富(2年目)

福富:私は、学生の時に障害者入所支援のバイトをしたことがあったんです。それがきっかけで、卒業後も同じような施設で働いたんですが、半年でやめてしまって。その後、工場のバイト等で2カ月ほど働いたのですが、やっぱりまた障害者関連の仕事を探し始めたんですよね。そして派遣会社を通じて、「たんぽぽ」を紹介されて。家からも通える距離だったので、面接をお願いしました。面接中に、私が以前バイトしていた施設で、施設長も昔働いていたという話を聞いて、縁があるのかなと思いました。

司会:ありがとうございます。

たんぽぽでの仕事のやりがいは?

司会:では次に仕事のやりがいや魅力などを伺えたらと思います。

神田:以前、利用者の Mさんの担当だった時の話ですが…なかなか外に出られず、Mさんの体重がどんどん増えていったんです。そこで、私からウォーキングの提案をさせてもらったんですね。ただ、Mさんは、声掛けしても聞いてくれないことが多いんです。ですので、あの手この手で「関係」を作っていって。そのうちに、Mさんが「じゃぁ行こうか」と言ってくれた時は、嬉しかったですね。その後も、定期的にウォーキングが出来て。ご家族も凄い喜んでくださって、Mさんにもリフレッシュして頂けたと思います。

司会:素晴らしいですね!ところで、利用者さんとの「関係」って、どうやって作っていくものなのですか?

神田:例えば、先ほどのMさんの場合、ご本人の要求にスムーズに答えてあげるというのが大前提としてあって。そして、多少忙しい時でも、Mさんの要求を優先してあげることを心がけるんですね。そうすると、Mさんから僕を呼んでくれることが増えていくんです。

司会:利用者さんとの毎日の関わりを丁寧に行っていく。そして、次第に関係性が出来上がっていく、ということですね。ありがとうございます。では次、古庄さんは仕事のやりがいをどんな時に感じられますか?

古庄:利用者さんのためを思ってしたことに対して、ありがとうと言って頂けたときですかね。その時に、やっててよかったな、頑張ってよかったと思えることが多いですね。例えば、爪を切って欲しいという要望にすぐに応えるとか。排泄介助が必要な時にすぐに対応するとか…やりがいしかないような気がします(笑)毎日、何をやっていてもすべて利用者さんのためになっているのではないでしょうか。人のためになる仕事なんじゃないかなってすごく思います。

司会:そうですね、その通りだと思いますね。では、上野さんはどうですか?

上野:入職した当時、利用者のFさんは、毎日喋らないで下を向いて過ごしていたんです。日々Fさんと接する時間を増やして、コミュニケーションの機会も増やしていったんですよね。そうすると、次第にFさんが童謡を歌うようになったり、歩いたり、いろいろと出来ることが多くなって。

福富:上野さんが来ると、Fさんのテンションが明らかに上がってましたよね。

上野:1年足らずで、Fさんとの意思疎通ができるようになったんです。それはすごい自信になりましたし、嬉しかったですね。他にも、お風呂もヤダ、いろんなことがヤダという利用者のOさんがいるんですね。Oさんの担当になって、試行錯誤しながら関わりを深めていって。そのうちに、お風呂もスムーズに入れるようになったり、仕事をお願いすると引き受けてくれるようになったりしたんです。その時に改めて、利用者さんと通じ合えると、いろいろなことが出来るのかなって思いましたね。そういう部分にやりがいを感じてます。

司会:Fさん、長期入院することになってしまいましたね…。

上野:そうですね…ただ、他にも対応する方がいるので…もちろん、寂しいのは寂しいですね。

司会:では、最後に、福富さんお願いします。

福富:利用者のSさんという、ほとんど自分の部屋にこもって過ごされている方がいるんです。Sさんとの関わり方とか、先輩社員さんに教えてもらっていて。それをヒントに毎日関わるうちに、挨拶したらニコっと笑ってくれるようになって、嬉しかったです。あともうちょっとSさんが他の人と一緒におられる時間が、少しでもできたらいいなと思って「中庭に行きませんか?」と初めてSさんを誘ったんですが、断られてしまって。次は「シャボン玉する?」と手をかえたら、少し興味を持ってくれたようで、中庭に行ってシャボン玉をすることができたんです!きっかけが何になるかはわからないです…わからないですけど、何かがその利用者さんに響いて、利用者さんにとって新しいことができたりすると、楽しいなって思います。

司会:ありがとうございます。そうですね、何がきっかけになるかわからない…だからこそ、試行錯誤が必要なんでしょうね。